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地球核汚染と植民地主義

 録りためておいたNHKスペシャル「地球核汚染」(1995年)を見ました。
ヒロシマを出発点に、ハンフォード核施設による住民被害、チェルノヴイリの依然として悲惨な現状、マーシャル諸島の核実験で被ばくした住民たち、2000回以上の核実験が世界に降り積もらせた放射性物質の問題など、まさに地球大の核汚染が詳細に報告されていました。
広島にある「ワールドフレンドシップセンター」のバーバラ・レイノルズさんの言葉「I am also a hibakusya」が、その内容を集約しています。「3・11」後に見ると、またその言葉の重みが増しているように感じます。
その映像の中で、ロンゲラップ島の被ばく者で、水爆による死者1号として息子を失った元村長のジョン・アンジャインさん(2004年没。http://www.gensuikin.org/59/j_anjain.htm)が、流暢な日本語を話していることに気がつきました。そしてそんなことも知らなかった(気がつかなかった)自分に本当に愕然としました。
これも当たり前のことですが、核問題の背後には、連綿とした植民地主義があります。
安全だと言われて島に戻った人々が再度被ばくした事実。「健康調査」と称して、事実上は「人体実験」でもあったという事実。明らかに存在した、人種差別。ここにも、まるでアウシュヴィッツのような現代暴力の縮図があります。
以下は、当時の米原子力委員会(1956年)におけるある官僚の発言です。
「かれらは、西洋人がするような、つまり文明化された人々がするような生活をしていないというのが事実である。その一方で、ネズミよりはわれわれに近いというのも事実である」(高橋博子『封印された ヒロシマ・ナガサキ』185頁より)
この官僚が言う「文明」ではない、新しい「文明」を模索しないかぎり、このもっともおぞましい暴力を私たちが乗り越えることができないのは明らかです。

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