昨日は、ルポライターの鎌田慧さんと時間を共にすることができました。
はじめてお目にかかったにもかかわらず、どこか懐かしいというか、やさしくホッとする方でした。
訥々とお話しになるのですが、その内容はどれも具体的かつ本質的で、短い会話の中でも一度にたくさんのことを学ぶことができました。物事の要諦を的確かつ鋭く捉える、経験に裏打ちされた知性。
市民向けの講演では、原点ともいえる青森(六ヶ所村)の経験からひも解いて、日本の「原子力体制」の特徴と本質をあぶり出し、「3・11」後、私たちが克服しなければならないものの正体を明確化するという内容でした。
「反原発」というのはもちろんなのですが、浮ついた、イデオロギーレベルの「反原発」ではなく、具体的な経験としての、つまり、リアリズムとしての「反原発」。
筆の力やジャーナリズムの本来の在り方について、自らの実践をもって示してくださっていると感じました。またぜひ新潟にお呼びしたいと思います。
鎌田慧さん
2011年6月7日