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イヴァン・イリッチ再読
「3・11」の文脈で読み直すべき本はたくさんありますが、今日は、イヴァン・イリッチの『エネルギーと公正』(1974年)を再読しました。 冒頭には以下の文章があります。エネルギー危機エネルギー危機の切迫を強調することが最近の風潮である。このエ... -
過ちは繰返しませぬから
今日のニュースで、広島の原爆慰霊碑の碑文にまたもや赤い塗料がかけられていたということを知りました。これまで何度も何度も同じことがありました。最近の石原慎太郎の『新・堕落論』にも、この碑文が「自虐的」で、日本が自前の核をもつための障... -
当たり前の小さなしあわせについて
昨年大晦日のNHK紅白歌合戦は、最高視聴率を記録したようです。毎年変わることのない、当たり前の番組を、多くの日本人が家でみていたということでしょう。震災があって、このいわば「当たり前の小さな幸せ」が、多くの日本人にとってずいぶん貴重な... -
映画 『アバター(ABATAR)』
先日、見過ごした映画を、旅行の移動中に車の中で観ました。ユビキタスというか、そういう時代になったんですね。観たのはジェームズ・キャメロン監督の『アバター(ABATAR)』(2009年)。すばらしい作品でした。いわば、21世紀版の『アラビアの... -
地球核汚染と植民地主義
録りためておいたNHKスペシャル「地球核汚染」(1995年)を見ました。ヒロシマを出発点に、ハンフォード核施設による住民被害、チェルノヴイリの依然として悲惨な現状、マーシャル諸島の核実験で被ばくした住民たち、2000回以上の核実験が世界に降り... -
中国――地殻変動の始まりか?
12月22日付の『朝日新聞』によれば、中国広東省の烏坎村という村で、共産党地方幹部の腐敗に異議を申し立てた住民たちが自治組織を立ち上げ、それを今では共産党も「合法」と認めざるをえなくなっているとのことです。この記事に、大きな衝撃を... -
3人の死
新聞で3人の死を立て続けに知りました。ひとりは、言うまでもなく、金正日総書記。隣国の独裁者の死は、国際的には、期待よりも不安を掻き立てています。私は、以前平壌で、彼のお父さんである金日成の冷凍ミイラと対面しました。それで気がついた... -
辺野古を再訪して
先日、辺野古を再訪しました。以前はなかった、頑強なフェンスが立ちはだかっていました。このフェンスは、米軍の「所有物」だということで、ここにつけられたメッセージや抗議文などはどんどんはぎ取られてしまうらしいのですが、最近は向こうも諦... -
アウト・オブ・コントロール
毎日新聞 11月30日(水)21時30分配信の記事。---------------------------------------------東京電力福島第1原発1号機で、炉心溶融(メルトダウン)によって原子炉圧力容器が破損し、85%以上の核燃料が格納容器に落下したとの解析を、経済産業... -
再訪 ― 柏崎刈羽原発
昨日、柏崎で開催されたエネルギー政策評論家、飯田哲也さんの講演に出席し、その足で久しぶりに柏崎刈羽原発に行ってきました。写真は、冷たい雨が降る日の、柏崎刈羽原発のただ一か所のゲートです。30年以上も技術者として1号機の建設から関わ...