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地に呪われたる者 2
フランツ・ファノン『地に呪われたる者』(みすず書房)より抜粋。● セク・トゥーレ大統領がきわめて的確に指摘したのは、このことである。「思考の領域において、人間は己こそ世界の頭脳であると自負することもできる。だが、いっさいの(外部から... -
ミナマタとフクシマ
ミナマタとフクシマには、多くの共通点があります。特にその事件発生から事態の悪化、隠ぺい、被害者の分断、差別というプロセスは、酷似しています。また、近代文明と経済成長を優先させた国策(官僚制)の結果という意味でも共通しています。発展... -
「3.11」以後の堕落論
坂口安吾の「堕落論」を再読しました。大学に入学し、1年生の最初の政治学のゼミで読んだのが、確かこの「堕落論」です。その時は、まさかその後、彼の故郷の新潟へ移り住み、それから約25年後にこれを再読することになるとは思ってもいませんでした... -
見過ごしてきたこと/隠されてきたこと
ものごとを考える際に、起点となるような事実や経験があるものです。その起点を見失ってしまうと、思考が浮ついたものになってしまいます。たとえば、日本の「戦後」を考える時に、先の<戦争>そのものの事実や経験から出発しなければ、当の「戦後... -
10万年後の安全
映画『10万年後の安全』(Into Eternity)、ようやく観ることができました。少し演出が濃すぎて、それがちょっと邪魔な気がしましたが、素材自体が巨大な力をもっているため、これまでにないドキュメンタリー映画の新境地を切り開いた作品だと感じま... -
「フクシマ問題」ではない。
沖縄の基地問題を、「沖縄問題」という言い方をすることがありますが、それは決して「沖縄の問題」なのではなく、何よりも本土の日本政府の問題なのであり、また日米関係やアメリカの世界戦略の問題に他なりません。同様に、「3.11」を、最近あたか... -
「第2のフクシマ」という想定について
「夏の電力が足りない!」といって、目下、足りないキャンペーンが展開されています。それで、原発を再稼働させたいということです。今日、佐賀県の知事が、国が責任をもつなら、という条件で、玄海原発の安全性には問題がないと公言しました。それ... -
地に呪われたる者
今、「フクシマ」を念頭に置きながら、フランツ・ファノンの『地に呪われたる者』を再読しています。「地に呪われたる者」という日本語がの響きが、今のフクシマと共鳴するようです。これはもちろん、ヨーロッパの植民地主義から、いかにアフリカを... -
田中優氏の指摘
昨日の日曜日に、自宅の近くの図書館で開かれた田中優さんの講演会に出かけてきました。「希望」を語ることが難しい時代に、具体的なグランドデザインとしてそれを何とか提供しようとする姿勢にとても共感することができました。アマチュア感(?)... -
日本の「デモクラシー」のはじまり
「脱原発」へ1000万人署名開始http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1638370&media_id=4社会を自分たちのものにする試み。どんなエネルギーをどのように作り出し、どのように消費するか、国民一人一人が考え始めました。戦後の「神話」が解体し、これ...